アートヨガ と ほぐしあそび

小澤直子・小澤るしや Official Site http://www.ozawanaoko.com/

アートヨガって、何?


 アートヨガとは、1983年に小澤直子さんが考案した、現代人のための 全く新しいヨガ体系です。

 大きな特徴は、体を「大きな頭脳体」としてとらえること。 現代人に特有の、首肩の緊張をとり、首から脳への血の流れをよくすることによって、 明晰な頭脳と体を手にいれることを目的としています。


自分と向き合う。


 アートヨガで一番大切なことは、「絶対に無理をしないこと」です。
 わたしたちはとかく頑張りすぎたり、怠けすぎたりしがち。 自分にとって、無理がなく ちょうどよい刺激が何なのか、それを知ることは意外にむずかしいことです。 でも、アートヨガを行っていくと、それが段々とわかってきます。

 アートヨガは、「自分とむきあう」ことを大切にすることで、自分にあわせて体を変えていける操法なのです。


ほぐしあそびって、何?


 ほぐしあそびは、子どものためのアートヨガです。

 体にいいとわかると、「ぜひこれを子どもにやらせたい!」と 押しつけたくなりますが、子どもにとって大切なのは「楽しくできる」こと。 いくら体によいものでも、いやいやながらやるのでは、体によい刺激はいきません。 子どもにとっては、正確に行うことより、楽しく行うことのほうが大切です。 そのため、子どものためのアートヨガは、「あそぶ」感覚にこだわり、 「ほぐしあそび」という名前で呼んでいます。

 あくまでも、「あそび」として行い、できてもできなくても楽しい。 そんな雰囲気のなかで、ムリをせずに、心と体をほぐしていくのが「ほぐしあそび」です。


アートヨガ・基本メソッドって、何?


 基本メソッドは、アートヨガで一番大切なメソッドです。

 1セットが20分くらいででき、手から始まり、肩、足、背骨を順にほぐしていきます。 全体が、関節刺激と、背骨の歪み修正のメソッドで組み立てられているので、 全身の血流をよくし、背骨と骨盤を整えてくれます。
 アートヨガの「無理をせずに、体を変える」という精神の基本となるメソッドです。 毎日やると、体がほぐれ、変わっていくのが 実感できます。

 いつ行ってもよいのですが、一日の疲れをとりたい人は、夜に行い、 一日の始まりに体がこわばっている人は、朝に行うとよいでしょう。


アートヨガの名前の由来は?


 アートヨガはなぜアートヨガという名前なのでしょう?

 幼い頃から芸術を愛して育った小澤直子さん。
ですが、彼女が愛する芸術家たちは病弱であったり、夭逝したり、心を病んでいたり、中には、自殺するほど追い詰められたりする人もいました。
「もしも彼らが、死なずに作品を生み出してくれたら、そして彼らの持てる脳が最大限活かされた作品がうまれたなら、それはどんなに素晴らしい芸術が生まれるだろう」
……彼女はそう考え、1983年3月、アーティストのためのヨガ「アートヨガ」を作りました。

そして、1992年に出版された『子どもとからだを勉強する』以来、 アートヨガが保育の世界に広がりました。 現在では、アーティストの中でも特に音楽関係者、大学教授など研究職の方々、 そして保育・教育関係者の方々から、根強い支持を受けています。



『ピアノを弾く人のためのアートヨガ』(カワイ出版、2020)より「はじめに」